夢野久作の短編小説。
【書き出し】
ある所にアア、サア、リイという三人の兄弟がありました。その中《うち》で三番目のリイは一番|温柔《おとな》しい児でしたが、ちいさい時に眼の病気をして、片っ方の眼がつぶっていましたので、二人の兄さんはメッカチメッカチとイジメてばかりおりました。リイは外へ遊びに行っても、ほかの子供にやっぱしメッカチメッカチと笑われますので、いつもひとりポッチであそんでいましたが、感心なことに、どんなに笑われてもちっとも憤《おこ》ったことがありませんでした。
(良い)
(普通)
(悪い)