野村胡堂の短編小説。
【書き出し】 「姐御」「シッ、そんな乱暴な口を利いてはいけない」「成程《なるほど》、今じゃ三千石取のお旗本のお部屋様だっけ、昔の積《つも》りじゃ罰《ばち》が当らア」芸人風の若い男は、ツイと庭木戸を押し開けて植込の闇の中へ中腰に潜り込みました。迎えたのは、二十一二の不思議な美しい女です。
1. 綱渡りの源吉が不思議な使い
2. 年頃まで裸で育った山の娘
3. 五十両の手切れでお鳥は旗本へ
4. 成敗は斯うと降り注ぐ唇の雨
5. 油絵の具で描いたお鳥其儘の姿
6. 山の女は反逆する
7. 駕籠に乗せて女を信濃路へ
8. 千疋狼の餌に裸女を山へ
9. 祖先の血が通うムリロの名画
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