海野十三の短編小説。
【書き出し】 「これでいい。もう今日から、わが家の門を堂々とくぐれるんだ」 清家《せいけ》博士は、大きな鞄を重そうにさげ、いつもとは違い意気揚々と玄関へ入ってきた。 「誰? 御用聞きなら裏口へお廻り」 と、奥から例によって家附娘《いえつきむすめ》のマス子夫人のヒステリックな罵声《ののしりごえ》が聞えた。
1. 青い器械
2. 博士夫人
3. 夕立雲
4. 捕虜
5. 最後の手
6. 消身剤
7. ボール
8. 迎いの風
9. 街路
10. 大団円
(良い)
(普通)
(悪い)